ある日の生徒さん自らが「丸つけと訂正をした」プリントを見ながらのやり取りです。

 

私「hasをhaveに訂正してあるけど、haveにしなければいけない理由は何?」

 

生徒さん「わかりません」

 

間髪入れずに答えます。このあとさらに細かく質問して、どこに誤解があるのかを調べて、その誤解を解き、再度演習に入ってもらったわけですが・・・。

 

丸つけにも上手い下手があります。正確で迅速な丸つけが苦手な生徒さんは多いです。早いけれども自分の解答の間違っている部分に気づかず正解にしてしまったり、ただ採点をするだけなのに時間がかかったりと勉強が苦手な生徒さんはまる付けが下手です。

 

間違った答えの部分に正答を赤ペンで書いている生徒さんが多いのですが、ただ書き写しているだけの場合が多いのも特徴です。選択問題で正解が3番、自分の答えが1番で3と訂正するだけの定期テストの答案やノートの丸つけを何度見てきたことか・・・。

 

答えとなる文字をただ何も考えずに書き写しているだけなのです。字面だけを読んで、そのことに疑問や感想を抱くことがありません。「文章を読むのか?」、それとも「字面だけを読むのか?」は大きな違いです。読解とは文章を読んだときに疑問や感想を持つことから始まるからです。

 

例えば、英作文の問題で「私は昨日28時間勉強した」とあっても字面だけを読む生徒さんはこの文章に違和感を覚えません。「どこかおかしくない?」と聞かれて「あつ!」となればまだいい方で、「28時間っておかしくないか?」と聞いても「??」となる生徒さんもいます。「だって一日は24時間でしょ」と言って初めて「あー」くらいのリアクションです。こういう生徒さんは評判になったう○こドリルでも特に驚きがないはずです。

 

こういうタイプは数学の問題集の解答にありがちな「計算の手順の一部が省かれている」場合に自分でその手順を補うことをしないので、「数学は難しい」になってしまいます。字面だけを追うので、つながりが弱い文章の場合、そこで想像力を働けせることがないので理解できません。「また寝坊 ついに親族死に絶える」とあってもその面白さを理解できません。説明しても当然ですが面白いと思えません。「変なの」で片づけてしまいます。

 

文章を読むという作業はとても大切な作業なのです。

 

創俊の「読解式個別学習」では、それぞれの教科で読んで理解するということを基本にしています。講師が適宜質問をしながら考えさせるので徐々に学習の土台となる「読解力」が身に付きます。また、生徒一人ひとりに質問をすることで躓いているところ、誤解しているところを明らかにし、その部分に戻って学習させたりもします。

 

定期テストがちょうど実施されている時期だと思います。お子様の得点だけではなく答案用紙の答え方、丸のつけ方にもぜひ注意してみてください。点数だけではわからない部分がお分かりになると思います。